口の中に発生するカンジダもあります

口の中が痛いから鏡の前で口を開けて見てみたら、何だか口の中が白くなっている、でも口内炎とは少し違うみたいだし、いったいなんだろう、という時、これはもしかしたら口腔カンジダかもしれません。
口腔カンジダは、口の中に常在するカンジダ菌という真菌が原因で起きる口腔感染症です。
真菌と言うのはカビの一種で、カンジダ族の真菌は100種類ほどありますが、そのうちのカンジダ・アルビカンスというカビが引き起こすのが口腔カンジダ症という病気です。
口腔カンジダ症には偽膜性カンジダ症と萎縮性カンジダ症があり、それぞれで症状が異なります。偽膜性の場合の症状は、口の頬の内側や舌、唇に点状や線状や斑紋状の白いコケのようなミルクのカスのようなものが現れます。痛みはほとんどありません。
コケの部分をガーゼなどで拭くと簡単に剥がれます。剥がれた後の粘膜が赤くなったりただれたりします。放置すると口全体に広がってしまいます。

萎縮性の場合の症状は、白いコケのようなものは見られずに、粘膜が赤くなります。舌の表面にじゅうたんの毛のように生えている舌乳頭が萎縮する為、味覚障害になることがあります。
味覚障害になると、味が分らなくなったり苦く感じたりします。また、口腔内に物が触れたり、熱いコーヒーやお茶などを飲むとヒリヒリとした強い痛みがおこります。
萎縮性カンジダ症は義歯の下の粘膜にできることが多いです。そのため、義歯性口内炎とも呼ばれています。
口腔内の常在菌であるカンジダ菌は、普段は他の菌とバランスを保って口の中でおとなしくしていて悪さをすることはないし、増殖しません。しかし、免疫力が落ちると菌に感染しやすくなります。
また、菌交代現象と言って、抗菌剤(抗生物質)を服用した場合に、他の常在菌が減少することで常在菌同士のバランスが崩れ、抗菌剤が効かずに生き残った菌が異常増殖することがあります。そしておとなしくしていた菌が病原性を示して暴れ出し、発症します。
口の中には、誰もがカンジダ菌を持っています。しかし免疫力が低下した時や菌交代現象が起きた時に感染しやすくなります。具体的には次のようなリスク因子があると、発症しやすくなります。

リスク因子を持つひとは口腔カンジダになりやすい

全身的なリスク因子として、乳幼児や高齢者、妊娠している人、病中・病後の人があげられます。これらの人は、体力や免疫力が落ちやすい状態なので、感染しやすくなります。
悪性腫瘍や血液疾患、免疫不全、結核、糖尿病の人なども要注意です。これらの疾患がある人は、口腔カンジダに限らず、感染症にかかりやすくなっていますので、口の中も時々観察しましょう。
また、長期にわたって免疫抑制剤やステロイド剤、抗生物質などを使っている人も要注意です。これらを服用中に上記のような症状が見られた場合は、早めに診察を受けてください。

局所的なリスク因子としては、口の中が乾燥しているドライマウスの人が要注意です。唾液の量が少ないと、口腔内に付着した菌を洗い流しにくくなります。いつまでも菌が付いたままの状態になりやすいので、感染のリスクも高くなります。
口腔内に傷がある場合も、その傷に菌が入り込みやすくなります。不適切な義歯や口内炎は早く治しておきましょう。
口の中の清掃が行き届いていない人も、感染しやすくなります。歯磨きやうがいで口腔内を清潔にしておくことが大切です。歯磨きやうがいをすることで、付着していた菌が洗い流されます。
病気で熱がある時や体がだるい時などは、歯磨きも億劫になりがちですが、病気で体調が悪い時は抵抗力も落ちてしまいがちです。体調が悪い時はなおさらのこと、口の中を清潔にしておくことが大切です。
口腔カンジダだけではなく、肺炎などの予防にもマウスケアは重要です。
カンジダ菌は、普段はおとなしくしている菌で、基本的には悪いことをしない菌です。口腔カンジダにならないためには、これらのリスク因子を作って菌を暴れさせないようにして、上手に共存することが大切です。
口の中の清潔を保つということなどは、自分自身でも出来る対策です。
また、症状に気がついた時は、早めに医療機関を受診して早く治すようにしましょう。

関連記事

最近の記事

ページ上部へ戻る